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死海ではカラダは浮くのか?…そして「アカバーッ !!」 - ロレンス


今回で中東回顧シリーズ、4回目です。 まあ、トルコはわかるとして、何故、ヨルダンなのか? という質問もありそうなのですが、理由ははっきりしていました。 「死海」- Dead Sea の存在です。 塩分の濃度が非常に高く、カラダが浮く事などでも知られる死海ですが、実は、この地球上で最も標高が低い土地に位置しています。 マイナス394メートルとの事で。 隣のイスラエルとの国境線上にあるので、 死海には、イスラエル側沿岸と、ヨルダン側がある事になります。 死海の北端には、北からヨルダン川が流れ込んで来ていて、 その西側一帯が、よく言われる「ヨルダン川西岸地区」というヤツです。 今現在はどうなのか調べていませんが、1997年当時は、 イスラエルとヨルダンやレバノンなどアラブ諸国のビザを両方取得して、 出たり入ったり、という事は出来ませんでした。 日本人の私でも、どちらかのビザしか取れなかったのです。 ハナシは例によって前後しますが、90年代に入って(という事は35才 を過ぎて)水泳にハマり、週2、3回ジムのプール通いをしていましたが、 この時の旅のもう一つテーマは、色んな海で、泳いじゃう、という「お題」 もあったのでした。 死海だけなら、イスラエルでも良かったのですが、 アカバ(紅海の付け根の港町)やら、ベイルート(レバノン/東地中海) にも行きたかったので、ヨルダン/レバノン・ビザを取る事になりました。 ヨルダンには、首都のアンマンに滞在していたのですが、 死海までの距離は、マダバ (聖ジョージ教会)、ネボ山 (モーゼ終焉?の地)、 を経由しても、片道50~60km程度。 タクシーをチャーターして十分日帰りの距離です。 で、その死海ですが、カラダは浮くのか? 浮きます!! しかし、水泳に適しているか?と聞かれれば、NO!です。 塩分の強さは、水をちょっと口に含んでしまっただけでも、 辛い、というより「苦い、というかイタイっ」レベルとでも 表現すれば良いのでしょうか。。 きっと目、鼻などに入れば、即リタイヤwでしょう。 いずれにしても、季節が冬という事もあり、早々に退散というか、 納得して、水から上がりました。 運転手さんの、ご苦労サマ…的な視線がちょいとコソバユイというか。。 後に、プロデュース作、 :ginette:「g」の中の一曲 "- 394m Altitude"は、 この死海の印象をインスト曲に仕上げたのですが、この日のドヨ~ンとした 曇り空は、全曲を通しての雰囲気に大きく影響していたかもしれません。 時が止まったかの様な、タイムレス感? 荒涼とした風景は、廃墟と化した 地球の近未来の姿か、はたまた数万年さかのぼった月面の姿か… ところで、アンマンのホテルで、最も嬉しい驚きは、エスプレッソ・コーヒの 旨さ。彼らが「トルコ・コーヒー」と呼んだそれは、多分自分の知っている 世界中のどのエスプレッソより旨かった。 飛び込みで宿泊を決めた、ごく普通の、並クラスの小ホテルだったのだけれど、 このコーヒーの為、アンマンのイメージは、未だにすこぶる良いのです。 翌日、乗り合い長距離バスで、最南端の街、アカバ Aqaba へと向いました。 4、5時間の旅だったと記憶しています。 途中には、ペトラ遺跡なども点在しているのですが、全てパスです。 まぁ歴史オタクではないので、、、もったいない!  という声が聞こえてきそうですが、ひたすら砂漠地帯を駆け抜けたバスは、 開けた海岸の街に到着しました。

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湾の中には、貨物船の姿もチラホラと見えますが、やはり未踏の異国の地。 紅海の最北端とも言える場所ですから、エキゾチック感全開の景色です。 思わず「アカバーッ!!」と叫びたくなる衝動を押さえて。。 はい、『アラビアのロレンス』での突撃のワン・シーンの受け売りですね(笑) 肝心のビーチも水もきれいで、ダイビング・スポットとしても人気がある、 というのは後で知った事ですが、水温も高く、快適なマリン・リゾートでした。 それほど整備されていない、というのも美点と思える様なタイプの。 街のカフェやらを散策していると、水パイプを飲ませる?店も多く、観光客とは 思えない地元のヒトらしき老人たちが、ゆったりとした時間の流れを楽しんで いる様に見えました。 なんとなく、その輪の中には入って行けなかったのですが。。。 (to be continued...)

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