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交番で、アカペラで唄う、という経験、、しかも@ Roma,ITALIA


 80年代から90年代、そして2000年代の前半までは、海外に出かける事が好きで、というか、必要に思われ、仕事やら、何やら、 機会があれば出かけていたのですが、やはり普段と違う環境なので、イロイロな事が起きます。 思い出すと、冷や汗;、、という類いも多いし、笑える事件、思い出したくもない件etc. それはそれは、ネタは尽きません。 そんな中で、まずは第一弾(笑)初回なので、インパクト重視ですw 1994年秋、久々に自分の新作CDを作り、Tower Record やHMVといった輸入盤のお店 を中心に置いてもらっていました。 しかし、大きな目標でもあった海外発売は決まっておらず、 自分で売り込みに出かけたワケです。 Italy ,England,France,Deutch,Holland & Belgium辺りです。 相手先は、音楽出版社だったり、レーベルだったり。。もちろん、前もってアポをとったり、 FAXでやり取りしたり、という仕込みはありましたが、個人レベルなので、 ほぼ突撃モードです。(まぁ、無駄足の可能性が大いに高い、の意) この時の最初の訪問地は、Romaでした。スーツケース内には、サンプルCD100枚近く を詰め込んで、颯爽(さっそう)とRoma Termini 空港に降り立った、と。 写真の様な、割とカシッとしたジャケットを着ていたのだけど、 コレがその後の展開に関係していたかも。。 元々遊びの旅行でも、大手ツアーとか絶対にイヤな質(タチ)なので、 団体さん達とは距離を置いて、必要以上にスタスタと市内への鉄道駅方面に 足を進めました。(初ローマなのにネ) ロビーから出た所で、いきなり行く手を阻む二人組のイタリア男! サングラスに革ジャンだったかな、思わず身構えたくなる様な。。 「パスポート、ミセテクレマセンカ?」(注:英語だったと思う。) ふ~ん、何かセキュリティー関係? と訝しく思いつつも、 当時の赤い<でっかい>ヤツを取り出して、提示。 「エッ?ニホンジン デスカ?」 「そうだけど ...」 「チョット、モット ヨク ミセテクダサイ。。」 でも、パスポート手渡したりはしません。 引ったくって、走り出される事もないとは言えないと思っていたので、 習慣というか常識です。 すると「ソコノ オフィス マデ ゴドウコウ ネガイマス」だって。 「スグ ソコデス カラ ...」 「あなた達は、何者よ?」 「マヤク ソウサカン デス」 あら~、そういう疑いですかァ? 「なら、ID見せなはれ」 「ハイヨ」 てなやり取りを経て、、、 連れ込まれたのが、空港施設内のいわゆるポリ・ボックス的な狭い部屋。 連行されたというカンジではなく、まあまあ、どうぞ ... というソフトな御対応ではありましたが。。 すでに、常駐の係官らしき、といっても全員私服ですが、3名程も加わり、 5人掛かりで、荷物を開けて下さい、旅行の目的は? コレ(CD)はナンですか?何で一杯ある?etc. 水責め、石抱き責め、、ではなく質問攻め。 で、トドメは「作曲家デスカ? ウタ モ ウタイ マスカ?」 「唄いますけど?」 続いて、「チョット、ココデ ウタッテ ミテ クダサイ」と。。。 まぁ窮地を脱したいので、既に冷静さを失っていたワタシ、 芸人根性というか、ナニを唄えば、コイツらを納得させられるか? と咄嗟に考え、、、 「イタリア人なら、ドイツ物が良いだろう、戦争中も痛い目に遭ってるし」 という思いつき。日本人同士、国内なら、こんな流れには、決してならない!! とにかく、火事場のなんとやらで、唄いましたよw 大して多くない自作の独語曲のレパートリーから、彼らの好みそうな、 思いっきりメロディアスな曲を。 "Was fur ein schoner Schuhe? Ein schicker Rock und Bluse ..." 「 .... .... ..... 」 と、、、、、、大喝采「Bravo!!」「イエーッ!」 異口同音に褒めてくれるのでありました(笑) (ヤレヤレ、はいはい、ありがとネ...) 芸人根性の悲しい性 サガ ですね、イタリア男5人にウケで、 まあ、満更でもない気分でした。正直なところ。。。 「こいつら、結構好きかも。。。」とイタさん達の株上昇w 芸事に対してリスペクトする習慣が身に付いとる! ところが、その中の一人が、間髪を入れず、 「トモダチ ニモ キカセタイ ノデ モウ イッカイ ウタッテ クレル?」 とトランシーバーを突きつけてきたのですよ!! はん?『取り調べじゃなかったの?』 でも、アンコール断れませんよね?(笑) <まあ、以下、グダグダな展開ですので、、、省略> というワケで、Roma 初日の洗礼は、こんなカンジでした。 10月中旬でしたが、その部屋を出た時は、全身大汗で、 鉄道駅のホームで一目も憚らず、シャツを着替えましたよ。 そう、グチャグチャになったスーツケースの中身から 引っ張りだしたシャツにね。。。 Hemispheres の派手な花柄のシャツ。 なワケで、このシャツ着ると、今でも気分は Roma です。 VIVA ITALIA !!! 愛すべき人々なのかも。。。

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